こんにちは、もも助です。
今回は渋沢栄一著、論語と算盤に出てくるワード「士魂商才」について、本の内容を基に説明しようと思います。
商業高校出身なら知っておきたい、商人の心得なので、是非参考にしてください!
士魂商才とは?
「士魂商才」とは、武士の精神と、商人の才覚をあわせ持つということです。
昔、菅原道真は「和魂漢才」という、日本独自の精神と中国の学問をあわせ持つ、ということを言いました。
和魂漢才とは、日本特有のヤマト魂を基盤にしつつも、より古い歴史を持つ中国の文化も合わせて習得し、才能を養わなければならない、ということです。
これにならって、士魂商才という言葉があります。
士魂商才は、社会で自立していくには武士のような精神が必要である。そして、武士のようなあ精神だけでなく「商才」も必要である、ということです。
道徳と商才は無関係では?
一見、相反するとも思われる道徳と商人の心。
しかし、商才も「道徳」を根底としているもの。外面ばかりで中身のない商才など、決して本当の「商才」ではないと渋沢は言います。
商才と道徳が引き離せないものであるとすれば、「論語」によって商才も養えるということです。
渋沢栄一は孔子の教え「論語」を、社会を生きていく上で絶対の教えとして、常にそばに置いていたと言います。
そしてこういいます。
「社会で生き抜いていこうとするならば、まず「論語」を熟読しなさい」
ここから、渋沢栄一がいかに論語を重要視していたかがわかります。
「論語と算盤」名言集
ここでは個人的に心に留まった文章を紹介します。
なお、引用元の書籍はちくま新書、現代語訳「論語と算盤」守屋淳訳です。
リンクは下に貼っておきます。
今回は第一章「処世と信条」より紹介します。
私はモノの豊かさとは・・・
「わたしは常々、モノの豊かさとは、大きな欲望を抱いて経済活動を行ってやろうというくらいの気概がなければ、進展していかないものだと考えている。」ーp14
この文は、中身のない理論や繁栄をよしとするような国は、真に成長しないということを示唆しています。
ニュースを見ていても感じるところがあると思います。
理想だけを語っていても豊かに離れません。心の底から野望を抱いて、発展に向けて行動する必要があります。
争いは必要だ
「いやしくも人として生まれ、特に青年時代において絶対に争いを避けようとするような卑屈の根性しかないと、到底進歩したり成長したりする見込みはない」ーp25
渋沢は穏やかな人だが、争いは必要だと説いていた。
争いがあるからこそ、勝者と敗者が生まれ、より良いものを生み出そうと努力するのである。
争いは避けるべきではないのだ。
死んでも故郷に帰らない
「なすべきことを完成させない限り、死んでも故郷に帰らない」ーp39
少し古い精神論のように聞こえるかもしれないが、これくらいの根性が最近の人には必要なのかもしれない。
故郷というものがあいまいになりつつある現代ですが、より身近なもので言えば、実家とでもいいましょうか。
上京して夢をかなえるまでは、絶対地元に帰らない。そんな古い根性論が背中を押してくれることもあります。
商業高校生必読「論語と算盤」
今回は論語と算盤より、士魂商才や名言を紹介しました。
今回は一章のみだったのゆくゆく2章、3章もやっていきたいと思います。
私自身商業高校を卒業して、高校の時に出会っていればよかったなと感じる一冊です。
商業高校生は、就職と進学が半々くらいいると思いますが、どちらにしろ読書はしておいて損はありません。
特に、商業に関する本は、将来的にビジネスや学問で役に立つので、時間のある学生時代にたくさん読みましょう!
商業高校であれば、経済関連の書籍が図書館にたくさん置いてあると思うので、立ち寄ってみては。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございました。
渋沢栄一の「論語と算盤」、是非一読ください。
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