人生が豊かになりすぎる究極のルール
人間は必ず、いつか死にます。
死を目前にして、悔いのないようにするにはどうすればいいのか。
オーストラリアのブロニー・ウェアさんは、介護士として数多くの患者を看取ってきた。
そんな経験の中、死を目前にした患者が後悔することトップ2がある。
一位は「勇気を出して、もっと自分に忠実に生きればよかった」
二位は「働きすぎなかったらよかった」
です。
誰もが後悔の無い人生を送りたいと思っている。しかし、死が近づいて人生の短さにやっと気づく。
それでは遅いのです。
この本は、そんな後悔をなくし、人生を豊かにするヒントを与えてくれます。
この記事ではその前編として、9つのルールの内、4つを紹介します。
人生が豊かになる9つのルール
ルール1 「今しかできないこと」に投資する
ルール2 一刻も早く経験に金を使う
ルール3 ゼロで死ぬ
ルール4 人生最後の日を意識する
ルール5 子どもには死ぬ「前」に与える
ルール6 年齢に合わせて「金、健康、時間」を最適化する
ルール7 やりたいことの「賞味期限」を意識する
ルール8 45~69歳に資産を取り崩し始める
ルール9 大胆にリスクを取る
ルール1 「今しかできないこと」に投資する
今しかできないことに金を使う。
そう聞くと、どこか浪費を進めているように感じます。もちろん、そういう意味ではありません。
これは、金を失うことを恐れて、「本当にやりたいこと」や「大切なこと」を先送りにするな、という著者のメッセージです。
著者は昔、上司に「はした金をためるな」と言われたそうです。
若い時代に少ない収入をため込むのは非常にもったいないことです。
なぜなら、収入は将来的に上がっていくと考えられるからです。
しかし、やりたいことはその時にしかできません。
年を取れば、重い荷物を持てず世界中を旅するのもしんどくなり、趣味の登山やサーフィンもできなくなります。
貯金は先送りにできても、経験や喜びは先送りできません。
若いころは借金をしてでも、自分のやりたいことや経験にお金を使うべきなのです。
それが趣味であれ、投資であれ、一度きりの人生で大切なものを探すことが重要です。
ルール2 一刻も早く経験に金を使う
人生で一番大切な仕事は「思い出づくり」
人は誰でも、常に思い出を通して人生の出来事を再体験できます。
人生最後に残るのは思い出です。
この章では度々この言葉が出てきます。
それほど、思い出の効果は大きいのです。
なぜなら、思い出は配当をもたらすからです。
思い出の配当とは、
- その瞬間だけでなく、後から思い出せること
- その経験から副次的に生まれる経験につながること
です。
経験は積み重なっていき、過去の経験から今どうするかを判断することができます。
その経験が早ければ早いほど、配当は雪だるま式に膨れ上がっていきます。
株式や投資信託の積み立て投資と同じです。
経験は老後の備えより大切だと著者は言います。
一刻も早く経験にお金を使い、経験による配当の恩恵を得ましょう。
ルール3 ゼロで死ぬ
本書のコピーにもなっている「ゼロで死ぬ」とはどういうことか。
それは、死ぬときに資産をゼロにしようということです。
例えば、自分が死ぬとき1000万円の資産があったとします。
そのお金は、自分が若いころからためてきた資産であり、それを使わないということは、その資産分だけ時間を無駄にしたということです。
時給が1000円だとすれば、
10,000,000円 ÷ 1000 = 10000時間 = 約417日
一年以上も無駄に働いていたことになります。
単純に計算しただけでも、非効率なのがわかります。
しかし、老後のための蓄えにほとんど手を付けていないのがデータで現れています。
本書の言葉を借りれば、ゼロで死ぬというのは、効率の極みです。
ルール2でも述べたように、無駄に貯金をするくらいなら、自分の大切なことや経験にお金を使うべきなのです。
ルール4 人生最後の日を意識する
あなたは、自分の寿命を予測したことがありますか?
いまはインターネットで保険会社のホームページなどから簡単な質問に答えるだけで、自分の寿命を予測することができるので、ぜひやってみてください。(もちろん正確な値ではありませんが)
なぜそんなことをするのか。それは、人間はまるで人生が永遠に続くかのように生きているからです。
無駄に働き、無駄な時間を過ごし、無駄に蓄財します。
人生は限りがあります。冒頭でも述べたように、いつかは死にます。
死を意識するということは、人生の最適化につながります。
明日死ぬとわかっていれば、仕事もしないでしょうし、テスト勉強もしないはずです。
いつ死ぬかを予測し、限られたエネルギーと時間をどう使うかを、よく考える必要があります。
まとめ
ここまでで、前編を終わります。
この記事は、重要なポイントをざっくりとまとめているので、本書を一読することをお勧めします。
お金の貯め方の書籍はあふれていますが、使い方の本はそんなにありません。
皆さんもぜひ読んでみて、ゼロで死ぬことを意識してみてください。
それでは後編で会いましょう。
ご覧いただきありがとうございました。
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